Galerie de KEIYO
2007.09.03 船橋市訪問介護事業者連絡会~経営者部会「介護人材不足を乗り切る経営戦略」
8月23日は、船橋市訪問介護事業者連絡会の経営者部会での「介護人材不足を乗り切る経営戦略」と題した研修会の日。前日までは一参加者として楽しみにしていたのですが、当日は、司会も勤め、運営の緊張を味わった1日でもありました。
|
| 開始前の打合せ(左:馬場先生 右:佐藤先生) |
介護業界の人材不足は、今本当に深刻です。メディアで取り上げられることも多くなりました。国レベルでは、人材確保指針が、7月26日にその方向性を示し、適切な水準の介護報酬等の設定は、国、地方公共団体が取組むべき役割として明記しました。この点については、必ず指針を実現し、結果を示して欲しいところです。一方、現場では人が集まれば人材不足が話題になりますが、国や制度に対する愚痴に終わることも多いものです。確かに一時のストレス解消とはなりりますが、その繰り返しではあまりに不毛で、自分たち自身の力で何とか前へ進みたいものです。そこで、経営者・管理者が果たすべき役割と責任を確認するとともに、各事業所の明日からの取組みに活かしていきたい、というのが今回の意図でした。
研修は二部構成とし、第一部は「介護職から選ばれる事業者とは」を、船橋市訪問介護事業者連絡会のサービス提供責任者部会立ち上げにお力添えを頂いた佐藤ちよみ先生(対人援助スキルアップ研究所所長 ブログはコチラ)、第二部は「訪問介護事業者に必要な組織・人事戦略の実際」を介護事業のコンサルティングをご専門にされている馬場博先生(有限会社 コレクティブエーシー代表)に、それぞれ2時間ずつ講義をお願いしました。
佐藤先生は、職員が働きやすい環境を整備するという管理者の役割を中心に語って下さいました。私が特に心に残ったものは、「誇りを持つこと」です。当社の行動指針においても大切にしている考えの1つです。
自社や、自らの職務に誇りを持つことによって、質の低い、あるいは不適切なサービスを行うことは、「恥ずかしい」と考えるようになります。一人一人が自分自身の誇りにかけて、「良いサービスをして行こう」と取組んでいける会社にしたい。そんな当社を働く人が選んでくれる。それが当社の理想です。そのためには、誇りを持つよう求めるだけでなく、社員が誇りを持てるような会社にしていくことが、経営者に求められる役割であると考えています。
馬場先生の、介護業界ではなかなか聴くことができない経営戦略の講義は、とても貴重です。今回は、経営戦略の体系とその中における人事戦略の位置づけや実際を、介護の業界に即した豊富な資料と併せて聴かせてもらえました。冒頭の「質の高いサービスの事業者が生き残れるとは限らない」、(そんな時代になった今)、「高い質の経営が求められる」との言葉が、業界のこれからを端的に言い表していると感じ、身が引き締まりました。
研修会終了後は懇親会。一杯やりながら、今度は、現場の経営者・管理者の皆さんの想いや貴重な取り組みが聞けた楽しい一時でした。
2007.07.22 船橋市訪問介護事業者連絡会 サービス提供責任者部会
7月22日の日曜日は、船橋市訪問介護事業者連絡会のサービス提供責任者部会が主催する研修会でした。4月19日の部会で挙がった課題を受けての「介護保険法の理解と記録の書き方研修」です。今、私達訪問介護事業に携わる者にとって、最も求められている法令遵守に直結するテーマでもあり、会場は満席でした。
講師は、城西国際大学の松下やえ子先生。ついこの3月まで、八千代市の社会福祉協議会で現場に携わっておられた先生は、打合せの時から、いつもニコニコと、私達との距離を感じさせない気さくな先生です。家庭奉仕員(現在のヘルパー1級)を第1期生として受講された当時、当社の会長がご一緒させていただいていたというご縁もあり、そのことでも親しみを感じていました。
そんな先生の、ご自身が経験されてきたエピソードをまじえながらの法令のお話しは、とても分かりやすく実務に携わる者にとっても、身近で興味が持てるものでした。
訪問介護は、身近な「生活」に関するサービスであるためか、実務に携わる中で「専門職が行うサービス」であることを、ややもすると忘れてしまいます。訪問介護サービスが法令に根拠を有する「社会サービス」であることを知ることは、専門職としての基本であることを再確認しました。
ただ、その向こうには、現実のお一人お一人の生活があります。そのことを置き去りにして法の解釈・裁量の幅がいたずらに狭められることのないよう、現場と法令の乖離がある時は、それを伝えていくこともまた、実務に携わる者達に期待されている重要な役割であることを考えさせられた一日でもありました。
2007.06.22 船橋市訪問介護事業者連絡会 「在宅ターミナルケアにおける訪問介護の役割」
6月17日の日曜日は、船橋市訪問介護事業者連絡会の総会と、総会後の研修「在宅ターミナルケアにおける訪問介護の役割」に参加してきました・・・。先週と似たような書き出しですが、先週はケアマネージャーで、今週はヘルパーの総会です。
研修の講師は千葉の「さくさべ坂通り診療所」の大岩孝司先生。ホームページのトップにあるとおり、「がんのホームドクター」です。1時間30分、聞き入りました。
いつも感じることですが、素晴らしいプロの仕事をされている方のお話しには、分野は異なっても、本質的なところでは共通するところが多くあります。
まず中心に置かれるべきは、ご本人であること。
がんであっても、ご本人が望むならば在宅で最後を迎えることは可能であること。【どうすればそれが可能なのか?なぜ、一般には可能であると思われないのか?等等の専門的な中味は、ホームページをご覧下さい】そのことを静かに、力強く説いておられました。実現しておられる先生ならではの強さと説得力だと思います。
残念なことに、私達の介護業界でも要介護度が上がると、在宅をあきらめ、なんとかして入所できるかを探し、それが見つかり入所が決まると「ホッ」として役割を終えたかの風潮があります。
ご家族がそう思うのは仕方ないと思います。でも、私達が専門職を自認するならば、それで「ホッ」と満足するのはとても歯がゆくてなりません。ご本人が望む在宅生活を支えるための専門職は、ご本人の「想い」をかなえられなかったならば、自らの能力の至らなさを恥じて、せめて「悔しい」と思うべきです。その「悔しさ」が専門性を磨いていくのだと信じています。
そして他職種連携におけるチームケアのあり方は、チームの目標を皆が共有すること。その中での自らの役割を認識し、責任を果たすこと。他職種の役割を知り、敬意を払うこと(信頼し、任せるべきは他職種に任せること)。そんなお話しが聞けました。
先生が、照れながらも、ご自身の事業所の訪問看護師さんを「宝物」と紹介されていたことが印象的でした。帰宅後、ホームページを見たとき、看護師さんのコラムが目を引きました。表題は「患者さんが真ん中」。チームが全く同じ意識を共有しているのですね。
2007.06.06 船橋市訪問介護事業者連絡会 幹事会
船橋市訪問介護事業者連絡会は、以前にサービス提供責任者部会をご紹介しましたが、6月4日は、幹事会でした。幹事会は、同連絡会の運営の中核組織で、船橋市で営業している10事業者の経営者・管理者で構成され、月1回集まりが開かれます。私も、幹事の末席に加わっているので、出席してきました。
この日は、株式会社日本医療企画さんから、雑誌「介護ビジョン」の担当さんが見えて、最後まで熱心に取材されていかれました。7月号でご紹介いただけるとのこと。各地でこうした連絡会ができているようですが、船橋市でのこうした活動が知られることも、また有意義なことだと思います。
当日は、6月17日に開かれる第4回の総会を控えた直前の打合せで、17時半から21時までの長丁場の会議。振返ると、毎年少しずつ成長し、内容が濃くなっていっている会であることを実感しています。
2007.04.19 船橋市訪問介護事業者連絡会 サービス提供責任者部会
《サービス提供責任者部会について》
船橋市訪問介護事業者連絡会の中には、経営者部会と、昨年度に発足したサービス提供責任者部会があり、月に1回部会を開き、研修や交流会の企画をします。
4月13日(金)は、定例の部会の日。年度の区切りでもあり、新しい委員さんとの初顔合わせです。昨年度は、委員7名+世話人2名の9名(私は世話人の1人です)で運営してきましたが、今年度は新たに加わった方を含め14名の部会となりました。
この日私は途中から参加しましたが、3月に行われた後藤香苗先生(あたご研究所 代表)によるリスクマネジメント研修を振返りつつ、次年度の研修の日程確認と、年度最初の研修の企画が中心になりました。
《研修は現場の悩みを解決するために》
経験者向けの研修は、現場の悩みを解決するものとするのが良さそうです。今回新たに参加された委員を中心に「訪問介護の現場で今サービス提供責任者として悩んでいることは何ですか?」と水を向けると・・・。
1.記録の書き方をどう理解してもらうか
サービス提供責任者が介護保険法を中心とした制度を知らないと、正しく表現して記録を書くことをヘルパーに伝えられない(リスクマネジメント研修で、後藤先生に法令をわかりやすく取り上げていただいたので、意識が高まっているようです)。また、事実と主観を区別した上で、ヘルパーの主観・感想ではなく、お客様の言葉と事実を記録してもらいたい。
2.サービス提供責任者が現場のヘルパーに何を、どう伝えるか
サービス提供責任者として、ヘルパーとどう関わっていくかは、昨年、一昨年と佐藤ちよみ先生のスーパービジョンの研修等を通じて学んできたことです。ただやはり日々の実践の中で行っていくことは難しい。記録の書き方もそうですし、お客様からの苦情をヘルパー自身に直接に伝えていくことは、提供責任者の大切な業務とは分かってはいるのだけど。ややもすると「上から見下ろした言い方をして」と受け取られたら、それ以上は伝わらない、聞いてもらえない。
この点については「上から言われたから・・・」ではなく、現場のヘルパー自身による自己解決に持っていくような関わりをするよう努めているという自事業所の取り組みを紹介する声も出ました。
3.ヘルパーがやめていく
介護福祉士を取った人がやめていく。スーパーのレジの方がお給料が良くなってきているからやめていく。ヘルパーがやめていくから、サービス提供責任者自らがケアに入る。そんな時、ヘルパーが一杯一杯になって訴えてきても、自らが現場に入っている中で応えられない。サービス提供責任者に期待されているメンタルケアができない。相談を受けている自分も一杯一杯になってしまう。
介護保険の改正により質を高めることはどんどん求められ、研修・福利を充実させなさい、賃金とは別に出しなさいといわれる。でも介護報酬が減っていく中で、それにコストをかけるためには、ヘルパーの賃金を下げざるを得ない・・・。それが原因でヘルパーがやめていく。
また、現場対応に優れた、頼りになる世代の高いヘルパーが、家族の介護を理由に、あるいは介護福祉士や基礎研修というハードルを越えられずに、意欲を失いやめていく。
現場レベルでのメンタルケアの悩みから、経営の問題にまで発展していきます。人手不足の問題は、昨今、人が集まる場では必ず話題になります。介護保険業界全体が今、気持ちが暗くなっている最大の課題です。サービスの質の向上を目指すはずが、結果として人材を失っていったのでは、最終的にサービスを受けるお客様へ振りかかっていく大きなリスクです。
そんな中で、まだ若い部会長・副部会長の言葉。そんな苦しいサービス提供責任者の仕事をどうして自分達が続けているのか、なぜ、ケアマネージャーを経験した自分たちが、最終的に訪問介護に戻ってきたのか。お客様と直接に接する「現場が好きだから、やりがいがあって楽しいから」、それをサービス提供責任者をしている人達、今後サービス提供責任者を志す人達に伝えて行きたい、と。
こういう言葉には素直に嬉しくなりますね。また頑張ろうという気持ちになります。ただそうした気持ちの面にプラスして、かけている時間やコストを見直し、効率性を意識した業務の改善を、現場(サービス提供責任者、ヘルパー)にも協力してもらって行っていかなければ、事業自体が成り立たない時代になりました。
他の方の話を聴きながら、振り返るのは自分の会社のこと。当社では、管理者・サービス提供責任者の努力と、ヘルパーの協力があって、ここ数年でサービス提供責任者の残業を減らすと同時に、訪問介護計画の作成を中心とした本来業務に時間をかけられるようになりました。ただ、ヘルパー不足が原因で再びサービス提供責任者が沢山現場に入っていかなければならないとしたら。やっと、お客様と向かい合い、家事代行とは異なる訪問介護の本当の役割を「少しずつ」お伝えすることができるようになってきたのですが・・・。サービス提供責任者が本来の仕事を出来なくなるということは、間違いなくサービスの質の低下を招きます。最終的には行政・立法による制度的な解決が必要だと切実に思います。
《最後は》
大体、このような3つが出て、「記録」に関する研修を軸に、その中に法令の基礎知識の習得や、ヘルパーにどう伝えていくかといった課題を盛り込んだ研修にしていきたいという部会の意向となりました。最も大きな3.の課題については、経営者部会のテーマ、あるいはサービス提供責任者部会が何を発信していくかというテーマに委ねられていきそうです。







